さあ、コードがだいたいわかったら、次はエレキギターを実際に弾いてみましょう。初心者でもできる練習メニューがあります。
「あれ?このコードのポジションはどんなふうだったっけ?」
悩んだときには、すぐに調べてコードポジションを復習していく、ということが大事です。忘れていても最初は当たり前なので、がっかりしないで進めて下さいね。なにより、前向きに「出来るぞ弾けるぞ」と思って練習することが、上達する秘訣かと思います。
実際に弾いてみるにあたって、どんな曲が最適かということを考えてみると、知らない曲よりは知っている曲の方がわかりやすいということがあります。というわけで、簡単な初心者向けの練習曲をご紹介したいと思います。
まず、せっかくエレキギターを弾くなら、適度に爆発性があり、かっこよい音楽がいいと思います。その上、初心者でも弾けそうな簡単な曲ということで、T.Rexの「20th Century Boy」を練習曲として選んでみました。
この「20th Century Boy」は映画「20世紀少年」でも流れていたので、若い人も聴いたことがあるんじゃないでしょうか。
20th Century Boyを弾いてみよう
この曲は、60年代後半に人気のあったイギリスのロックバンド、T.Rexのヒット曲です。知らないという方も一度聴いてみると、ノリが良いので、すぐに好きになると思います。
基本、A、Eの繰り返しリフ、A、E、Bのサビ前の盛り上がり、E、G、Eのサビと、4つのコードしか出てきません。
けれど、ロックが持っている本来の爆発力、かっこよさが曲の全体に一貫して流れているので、とてもノリが良くて、思わず弾けてしまうイケてる曲なんです。
1.基本、パワーコードで
基本ロック色の強い曲は、パワーコードで弾くとかっこいいです。A、E、GやBはよくロック音楽に使われるコードなので、覚えておいて損はありません。
今回は、バレーコードももちろん良いですが、ここはひとつパワーコードで弾いちゃって下さい!
2.「20th Century Boy」のコードはコレ
Gのパワーコードは、6弦の3フレット、5弦の5フレット。
Aのパワーコードは、6弦の5フレット、5弦の7フレット。
Bのパワーコードは、6弦の7フレット、5弦の9フレット。
Eのパワーコードは、5弦の7フレット、4弦の9フレット。
3.隣り合ったコードなら余計に簡単
この曲で頻出するのが、AとEのパワーコードです。基本がAとEというわけですね。
Aのパワーコードを基準にすると、Gへは同じポジショニングのまま2フレット下がるだけ。Bは2フレット上がるだけ。
Eのパワーコードを基準にすると、Bへは同じポジショニングのまま、5弦の7フレットから6弦の7フレットへ、4弦の9フレットから5弦の9フレットへというポジショニング移動で可能です。
4.リズムに注意して
コードがわかったら、今度はリズムに注意してみましょう。
楽譜を見ているのなら、目で追いながら、コードが変化するポイントに注意して、コードのポジショニングを変化させてみましょう。
耳で聴いているのなら、拍子に気をつけて、曲調の変化を感じ取って、コードのポジショニングを変化させてみましょう。
弾き方もロックっぽく、上から下へ弦を爪弾く運動と、下から上へ弦を爪弾く運動を交互にさせたり、時々下から上へは省略したりと、リズムに変化を持たせてギターを弾いてみるのも、良いギター練習になります。
5.4ビート、8ビート、16ビート
ビートの刻み方って、結構大事なんです。
基本、4分の4拍子なら、一小節に四分音符が4つ入ります。これをひとつずつジャカ・ジャカ・ジャカ・ジャカと上から下に弦を爪弾く、これだけで簡単な4ビートの出来上がりです。
八分音符なら、一小節に八分音符が8つ入ります。1つの四分音符は、八分音符が2つ分です。なので、四分音符分をジャカジャカと上下の弦を1往復弾くことを4回、ジャカジャカ・ジャカジャカ・ジャカジャカ・ジャカジャカと一小節の中で弾くと、8ビートが簡単に刻めます。
十六分音符なら、一小節に十六分音符が16個入ります。1つの四分音符は、十六分音符が4つ分です。なので、四分音符ひとつ分をジャカジャカジャカジャカと上下2往復の4音、これを4回弾くと、16ビートが簡単に弾けます。
4ビートは比較的静かでゆっくりとした曲に、そして16ビートになるほどアップテンポの曲に最適です。
これも練習のひとつとしてやってみて下さい。