エレキギターに限らず、弦楽器には弦の交換が付きものです。

初心者の方は練習中に切ってしまったりしてしまいがちですが、初心者の内は切れない限り弦の交換のことをあまり考えたりしないと思います。

ですが、エレキギターを弾く上で弦と言うのはもっとも大事なものですので、その重要性を理解しておきましょう。


1.弦の材質

エレキギターの弦にはスチール弦と呼ばれるスチールが使われています。

エレキギターの弦は非常に劣化しやすく、一週間もすれば張りたての音と言うのは消えてしまいます。

個人差や使用環境もありますが、弦は金属で出来ているので、手汗などで酸化して錆も出てきますし、当然錆びてしまった弦は音が悪くなります。

弦が錆びたりすると、指に引っかかりを生じてしまうだけでなく、その錆が他の金属部にまで移り、ギターの部品のそこかしこが錆びだらけになってしまう、と言う事態になりかねません。

また、金属である以上、弦を張っているとその張力で弦自体が伸びてきます。

弦が伸びると音質が悪くなるだけでなく、チューニングが安定しないなどの問題も発生してきます。

初心者の内は音質劣化、と言うのは気づきにくいかもしれませんが、交換したての弦の音を聞くと明らかに交換する前と音が違うので、そこで違いを実感は出来ると思います。


2.弦の交換時期

上にも書きましたが、エレキギターの弦に錆が出てきてしまった場合は、すぐに弦交換をしましょう。

錆びるほど劣化した弦は、本来の音を出せないだけでなく、エレキギターの練習をするうえで上達の妨げになってしまいます。

それに、弾いていても触る度に指に赤茶けた錆が付いていては気分的にもいいものではないですよね。

最悪、指を切ってしまう危険性もあるので、安全上の問題からもそのまま使用するのはおすすめしません。

一般的に弦交換のサイクルは1ヵ月が一般的とされていますが、これは「長くてもそれまでに交換」することが前提であり、理想で言うなら1週間から2週間が理想的です。

弦が劣化してしまって音が悪くなることを「音が死ぬ」や「音が腐る」と言い、この状態ではどんなにいいギターを使っていても台無しになってしまいます。

それほどに弦のコンディションはエレキギター全体の音質に影響を与えるものなのです。

もちろん、弾いている環境や練習時間などにもより左右されるので絶対的な交換時期はありません。

こだわる人はもっと短い期間で弦交換しますし、気にしない人なら弦が切れるまで弦交換しない、と言う方もいます。

学生の方などは金銭的に定期的な交換となると費用としてそれなりの費用になってしまいますので、なかなか大変だとは思います。

ですが、上達したいのであれば弦が死んでしまった状態で弾いていても意味がありませんので、可能な限り交換をしましょう。

また、練習していく内にバンドで演奏したりすることも出てくると思いますが、ライブで演奏する時などは前日に新しい弦に交換しておきましょう。

古い弦のままライブに出たら本番中に弦が古かったために切れてしまって大失敗と言う事態にもなります。


3.コーティング弦に交換すると長持ちする?

実はギターには、コーティング弦と呼ばれる弦の周りにコーティングを施して通常の弦より寿命を長くしたものがあります。

表面にコーティングを施してあるので当然錆に強く、三ヵ月は交換が不要と言われています。

発売された当初は「音が良くない」などと言われていましたが、最近のものは音も良くなっている様です。

ただし、音質が三ヵ月保証されている訳ではなく、弦の張力は失われていくので、当然使用する環境により劣化は早まります。

価格も普通の弦より高価になるので、交換の手間を減らすか安くあげるかで選択するといいでしょう。

ただし、弦交換はエレキギターをする上で避けては通れない道なので初心者の内は弦交換に慣れる意味も込めて通常の弦を使用してこまめに弦交換をした方が上達は早くなると思います。