エレキギターは、ギターの種類やシールド、ピッキングの方法やアンプの特性やセッティングで様々なサウンドの変化を楽しむことが出来ますが、もう一つ重要なサウンドを変化させることが出来る方法として、エフェクターを使うという方法もあります。
エレキギターのエフェクターは、用途やイメージに合わせて変化させるものとして、様々な種類があります。
エフェクターには、個々で揃えるタイプの小型のコンパクトエフェクターと、様々なエフェクターを電子的な特性を集約させたマルチエフェクターというものがあります。
コンパクトエフェクターをいくつも繋いで、それぞれの曲に合わせてステージでセットするギタリストさんもいらっしゃいますが、マルチエフェクターを使用するギタリストさんもいらっしゃいます。
マルチエフェクターは、コンパクトエフェクターに類似した音を作り出すのに必要な台数を揃えることなく、ほぼ網羅することも可能で、費用対効果は高いマシンだと言えますが、音作りにこだわって行くと結局コンパクトエフェクターをいくつも使用するというギタリストさんが多いのも事実です。
一度それぞれを使ってみて、自分の耳で確認して使い始めるのも良いかもしれません。
エフェクターには音の特性が様々で豊富な種類がありますが、以下に代表的な種類をまとめてみました。ご参考になさって下さい。
1.エフェクター〜歪み系
歪みと書いて、ギター用語では「ひずみ」と読みます。所謂アンプで言うところのGAINと同様の、エレキギターらしいアグレッシブなイメージの音を作り出します。歪み系エフェクターにも色々な種類があります。
1.オーバードライブ
ロックには欠かせない歪み系のエフェクトで、若干マイルドな印象の歪みを作り出します。
2.ディストーション
よりアグレッシブでより音が増幅されるタイプの、華やかな感じの歪み系エフェクトです。ハードロックやヘヴィメタヤスラッシュメタルには欠かせません。
3.ファズ
より野性的で荒々しい感じのサウンドが作れます。ハードロックやメタル系に留まらず、ファンク系やグランジ系のリズムセクションの際立つ音楽にも多用されます。
2.エフェクター〜モジュレーション系
モジュレーション系のエフェクターは、ちょっと難しい言い方ですが、位相を変えて音に揺らぎを与えるという性質があります。具体的に説明すると、音がワォワォワォワォと揺れるわけですね。
ギタリストが二人いて、モジュレーションをそれぞれかけて演奏すると、それぞれの揺らぎが厚みのあるサウンドを作り出したりします。
1.コーラス
コーラスは、その名の通り、爽やかな広がりを持たせる特性があり、アコースティックサウンドに厚みを持たせたり、効果的な使い方が出来ます。また、ディストーションと併用して、ソリッドな厚みのある面白い効果も醸し出してくれます。使い方は多方面にあります。
2.トレモロ
ギターテクニックのトレモロのように音を小刻みに揺らすトレモロ効果のあるエフェクトです。
3.フランジャー
強烈なジェットサウンドのようなうねりが特性の、モジュレーションエフェクトです。基本はコーラスと同じ仕掛けで、遅延を発生させるもので、非常に強力なサウンドエフェクトが可能になります。
4.フェイザー
フランジャーと似たような印象のエフェクトですが、フランジャーが位相をずらす効果があるのに対し、こちらは原音の遅延を利用したエフェクトで、幻想的なコーラスのような音にもなりますし、金属的なモアモアという感じのエフェクトが可能になります。
3.エフェクター〜空間系
今度は、空間系のエフェクターのご紹介です。文字通り空間を広げたような種類のエフェクトがあります。
お風呂場のようなところで声を出すとワワワンワワワンと広がって聞こえますが、ああいった感じをイメージしてもらえるとよくわかるかと思います。モジュレーションも空間系と呼ぶ人もいます。
1.ディレイ
こちらは空間系の代表のエフェクトで、やまびこのようにモワァンという残響音が特徴的です。一人のギタリストでも複数のギタリストが演奏しているように聞こえます。
2.リバーブ
こちらは、エコー効果のある音が特徴です。音の広がりにより重厚サウンドが得られます。
3.その他〜ワウ
ピッキングの強弱でエフェクト効果が得られるオート・ワウと、足でペダルを踏み込むタイプペダル・ワウの2種類があります。ワウと言うと代表的なのが、ジミ・ヘンドリックスのサウンドでも有名です。人の声のような印象的なエフェクトが作られます。
繋ぐエフェクターの順番によりサウンド効果の違いが現れます。どんなサウンドにしたいかをあらかじめ組み立てたり、順序を変えて得られる新しいサウンドを探索して、好みのサウンドに近づけてみるのも楽しいかもしれません。