エレキギターを弾きたい!エレキギターを持ちたい!そんな初心者のあなたに、わかりやすいギターの選び方ガイドをまとめてみました。

エレキギターの選び方と一口に言っても、ギターにはいろいろな種類があります。使い方や音の好み、重さ、デザイン、好きなギタリストだとか、もちろん値段も高いのから手軽に買えるものまでいろいろと種類があるので、迷ってしまいますね。


1.初心者も迷わないエレキギターガイド

エレキギターと言えば、まず大きく分けて、「ギブソン社レスポールタイプ」と「フェンダー社ストラトキャスタータイプ」に分けられると思います。

この二つは、それぞれ1950年代に作られていながら、既に完成された形となっているために、現在活躍中の名ギタリストもそれぞれのギターを愛用しています。

コピーモデルもたくさん発売されておりますが、ギターを使い込んでいくと名器に近づかざるを得ないということで、本家の「フェンダー社」「ギブソン社」のギターを持つという人も多いように思います。それだけ、これらのギターは完成度が高いということなのでしょうね。

ギブソン社の物もフェンダー社のものもそれぞれお高いので、もし気軽にギターを始めてみたいという初心者なら、本物であるよりもまず、形や重さや色などの外面的な印象で選んでも問題はないと思います。

いきなり高いギターを買って、後で後悔するよりは、まずはギター弾きがご自分に合っているかどうか、長続きしそうかという観点でギターを選んでみるのもいいと思います。


ギター初心者セット

大手楽器店サイトやAmazonや楽天などのネット通販サイトには必ずある「ギター初心者セット」。これも、始めてみるためには良いラインナップになっていると思われます。

エレキギターを始めるにあたり、最初に色々と購入したいものがあります。まずは、ギター。そしてアンプ、シールド、ピック、ストラップ。楽譜も必要ですし、楽譜スタンドも必要です。そういったものがほとんどすべてセットされているのが、この「初心者セット」です。

そのうちに必要となってくるかもしれないのが、エフェクターの類でしょうけれど、最初はあまり必要ないかもしれないので、必要になった時に改めて揃えてみましょう。

「ギター初心者セット」のエレキギターは、ほとんどが「レスポールタイプ」か「ストラトキャスタータイプ」のコピーです。コピーであるということを踏まえた上で使えば、初心者であるうちは、そんなに問題ではないと思います。

ただ、値段が高くなかったからと言って、器具が破損していたり、ネックが反っていたりということだと困ります。そんな場合には、きちんと購入したサイトや楽器店に連絡して交換してもらうなどしてもらいましょう。

やがて、少しギターが上手くなり、本物を持ちたいという気持ちが高まった時のために、本家のギターにはどういうものがあるのか、どんな特徴があるのかをお知らせしておきます。


2.初心者を卒業したら選びたいエレキギターガイド

よりエレキギターの魅力を理解し、1ランク2ランクアップしたギターを選びたくなった方へのギターガイドです。

始めは、やはりエレキギターの王道、ギブソンレスポールとフェンダーストラトキャスターから紹介させていただきます。


1.ギブソン・レスポール

レスポールとマーシャルアンプのコンビは、今でもHR/HMの代名詞として大人気で、ソリッドで重さに比例する力強い音色が魅力です。デザインも材質も豪華に見え、ステージ映えもします。

アメリカのギタリスト、レス・ポール氏のアーティストモデルが原型で、1952年から開発され今に至ります。大きくわけで、スタンダードとカスタムの2種類があります。ピックアップはダブルコイルのハムパッカー仕様で、そのためにとてもパワフルかつアグレッシブな音色が特徴で、ストラトキャスターに比べると低中音の音域が得意です。

また、クリーンサウンドはより甘くより深い音色が奏でられ、クリーンと歪みの差も楽しめるのも、レスポールの特徴です。

【使用ギタリスト】
ジミー・ペイジ、スラッシュ、ジョー・ペリー、松本孝弘、ゲイリー・ムーア、デュアン・オールマン、ザック・ワイルド、等々。


2.フェンダー・ストラトキャスター

アームが使え、軽量で鋭い音色のギターです。軽量ゆえに動き回るのにも最適で、ハイポジションの早弾きもお手の物、高域に強いギターの名器です。

フェンダー社のレオ・フェンダーによって1954年から開発されたギターです。レスポールはダブルコイルで2箇所から弦の振動を拾いますが、ストラトキャスターはシングルコイルのために、1箇所から音を拾います。そのため、ダイレクトにアンプやエフェクターに音を渡しやすく、クセがないロックサウンドを奏でられます。

ブラッシング、カッティングにも本領を発揮し、軽妙でしかも鋭いロックサウンドを再現出来ます。

ネックも細めでしかも軽量なので、手の小さな女性やお子さんが持ちたがるのも、ストラトキャスターが多いように思います。

【使用ギタリスト】
ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、リッチー・ブラックモア、イングヴェイ・マルムティーン、スティービー・レイボーン、ロリー・ギャラガー、バディ・ガイ等々。


3.ギブソン・SG

SGというネーミングは、SolidGuitar(ソリッドギター)の頭文字です。ギブソン社のSGは独特な形態が魅力の、レスポール、ストラトに劣らず、人気のギターです。

1961年にギブソン社から発売された当初は、レスポールとして売られていました。

ボディ両上部がクイッと上にせり上がったクワガタのような形状で、独特なデザインです。その派手でいかつい印象と違い、かなり軽量で、ハイポジションの演奏もかなり楽に出来ます。

ソリッドギターの名前に似合わずかなり軽いので、ヘッドから下に落ちてしまうことがあると、これを「SGのヘッド落ち」と言うそうです。ストラト派から見ると、レスポールの重さには辟易するけれど、SGなら許容範囲と思うユーザーがいるとかいないとか。

音色は、ボディの軽さに比例して、高音部の抜けが良く、独特の音色が特徴です。レスポールほど低音域に重厚な音は出せません。

ジミー・ペイジはこのSGをダブルネックにして、「Stairway to Heaven」などを弾いていたことも有名です。

【使用ギタリスト】
サンタナ、トニー・アイオミ(ブラック・サバス)、アンガス・ヤング、岩寺基晴(サカナクション)、等々。


4.フェンダー・テレキャスター

これぞエレキギターの元祖、テレキャスターです。1951年に発売されました。

ストラトキャスターはテレキャスターが進化して造られたと言っても過言ではありません。ストラトキャスターとテレキャスターの見かけの違いは、ボディ上部のストラップピン(エンドピン)部分が丸い形状なのがテレキャスターで、同部分がグイッとアグレッシブにせり出しているのがストラトです。

ストラトキャスターと同様に、軽い立ち回りが出来そうです。音色も高音域は鋭くなりますが、基本アームもありませんし、バッキングで軽やかに弾くというのが得意なギターです。

【使用ギタリスト】
キース・リチャーズ、ジョージ・ハリスン、アンディ・サマーズ(ポリス)、ブルース・スプリングスティーン、マディ・ウォーターズ、等々。

ストラトキャスターと同様に、軽い立ち回りが出来そうです。音色も高音域は鋭くなりますが、基本アームもありませんし、バッキングで軽やかに弾くというのが得意なギターです。


5.ギブソン・フライングV

変形ギターの先駆け的存在のギターです。ギター界の異端児と言っても差支えが無いモデルです。

とにかくその奇抜なルックスがロックらしさを体現してくれているので、音色や操作感よりもそのスタイルに惹かれて持つというギタリストが多いのかもしれません。それほど、そのスタイルは独特で、アグレッシブなロックをそのままギターで表してくれています。

とは言え、コリーナ材を使用したものもありますが一般的にはマホガニーのボディから奏でられる中音域の安定した音色は、特別なものです。

低音域の押し出しには若干弱さもありますが、それを差し引いても有り余る魅力がこのギターにはあります。何より、余分な部分がボディには無いため、ハイポジションの演奏には最適です。これは他のギターに確実に勝る部分かと思われます。

【使用ギタリスト】
ジミ・ヘンドリックス、キース・リチャーズ、ポール・スタンレー(キッス)、マイケル・シェンカー、ルドルフ・シェンカー、レニー・クラヴィッツ、ザック・ワイルド、アルバート・キング、等々。


6.その他・セミアコースティックギター

エレキギターの中には、エレキギターとしてもアコースティックギターの特徴もあるセミアコースティックギターというものもあります。

ギブソン系でセミアコースティックギターの有名なものを言えば、ESというものがあります。レスポールに近いハムバッカー構造のために重厚なサウンドも楽しめつつ、アコースティックギター特有の甘い調べも楽しめるこのギターを好むギタリストもたくさんいます。

一目見て、なんとなくクラシックな印象を受ける方が多いのは、ボディに開いた二つのホール(穴)がバイオリンに似ていると思うからではないでしょうか。実際、バイオリンにも「f」の形に似たホールがあり、このESにもあります。

ギター内部でハウリングを抑える工夫がされているために、パワフルかつハウリングも少なく、甘いアコースティックな音も楽しめる欲張りなギターとも言えます。

【使用ギタリスト】
チャック・ベリー、等々。

このようにたくさんのエレキギターがあります。デザインや音色の好み、またどんな演奏スタイルをするか、どんなロックバンドの音楽をするかというようなことなど、様々な選び方のポイントがあります。たくさんの選択肢から、あなたの最初のエレキギターを選んでみて下さい。