アメリカに素晴らしいギタリストが存在したのをご存知でしょうか?彼の名はチェットアトキンス。カントリーミュージックを基本に自身の奏法を完成させ、ミスターギター、キング・オブ・ギター、ゴッド・オブ・ギター、キング・オブ・カントリーギターなどと呼ばれた20世紀の名ギタリストです。

ギタリストの称号をほしいままにした超絶技巧

ギターといえばチェットアトキンスの名を外すわけにはいきません。

ミスターギターと形容されるように、後世に多大な影響を今も尚、与え続けています。

音楽性はもちろんのこと、チェットアトキンス奏法と呼ばれるオリジナリティ溢れるハイテクニックがギターファンを中心に支持され続けています。

その秘密を垣間見てみましょう。

チェットアトキンス奏法はギャロッピング奏法が基になります。

これは右手の特徴としては、4~6弦(ベース音)をミュートして親指で弾きつつ、1~3弦(フレーズ、メロディ)を弾くというものです。

この奏法はマール・トラヴィス以前からあるもので、チェットアトキンス自身が独自に生み出したものではないが、ギャロッピングが親指と人差し指で行っていたのに対し、チェットアトキンスはスリーフィンガースタイルでギャロッピングスタイルを行い、飛躍的な奏法革命を行いました。

開放弦とmixしたクロマチックラインがオンリーワンの個性を放ち、独自の世界を形成しました。

ギターを弾く人なら凄さがすぐに分かるでしょう。

様々なパターンが駆使されますが、ここではベース音を一定に保った上でのスケールラインを取り上げてみます。

是非練習メニューに入れて、チェットアトキンス奏法に触れてみてください。

Eメジャースケールを例にとります。

まず6弦開放と3弦9フレットを同時に弾きます。

次いで、3弦11フレット単音。順に6弦開放と2弦9フレットを同時に、2弦10フレット単音、6弦開放と2弦12フレットを同時に、1弦9フレット単音、6弦開放と1弦11フレットを同時に、1弦12フレット単音。

このような感じです。バランスが重要なのが分かると思います。

本人はベース音も変化させながらあらゆる対応をしていて、まさに神です!

練習メニューに組み込み、ギターの練習を真剣にするしかありません。

毎日がギター、ギターというように頭の中がギターだらけになったとき、チェットアトキンス奏法が自分のものになっているかもしれませんね。