クラシックギターと言えば、ギターの中では最も伝統的なものです。ひょうたんのようなボディーにナイロン弦が張ってあり、つま弾けば「ポロン」という優しい音がしますが、チューニングに関してはスチール弦のほうが安定します。

ここではクラシックギターのチューニングについて考えていきたいと思います。


1.クラシックギターのチューニング方法

クラシックギターのチューニングと言えば、まず浮かぶのが音叉を使ったチューニングです。音叉とは、U字に取手が付いたような形をした金属製の道具ですが、使ったことがないと、どう使えば良いのかわからないと思います。

音叉は叩くことで「440hzの周波数」の音が出るように作られています。U字部分をひざなどで叩いて鳴らしてみましょう。次に、ギターの「440hz」を鳴らします。5弦5フレットのハーモニクス(弦を軽く触って出る音)がそれにあたるので、そちらを鳴らして「音叉」との差をなくしていきます。

音叉の取手の部分をギターのトップ面にくっつけると、反響してやりやすくなります。または取手の部分を歯でくわえ、頭に響かせるやり方もあります。

ちなみに、見た感じも「クラシックギターのチューニング方法」という感じで「やっている感」が出ますが、クリップチューナーでも全く問題ありません。


2.ナイロン弦の特徴

クラシックギターには「ナイロン弦」が張られています。読んで字のごとく、ナイロン製の弦ですが、こちらの弦は特性として「非常によく伸びる」弦です。

特に弦を張り替えてから丸一週間くらいは、ギターを少し弾く間にも弦が伸び、曲が終わる頃にはチューニングがバラバラにずれてしまいます。これは、クラシックギターを使う上では「しょうがない」と割り切って付き合っていく事が大切になります。

大事な演奏などがある場合は、最低でも一週間前には弦を換えてしまいましょう。

張り終えて一週間ほど練習してみれば、弦が伸びきった状態(チューニングの安定につながります)で、ギター本体にも馴染み、良い音色を響かせてくれることでしょう。


3.クラシックギターを使う上で

クラシックギターは、「ナイロン弦」を張った上で、最高の音が出るように設計されています。ギター本体の強度はナイロン弦がより良く響くように作られているため、スチール弦は張れません。

また、ネックの調整が出来る「トラスロッド」と言われる機構がない場合が一般的ですので、できれば温度や湿度などが大きく変わる場所は避けて保管しましょう。

ちょっとした気配りで、チューニングの安定感も変わってきます。騙されたと思ってやってみて下さい。