初心者の方が教則本などを参考にしてエレキギターを弾いていると、フレットと言う言葉がよく出てくると思います。

今回はフレットがどんなものか、またどんな役割を持っているのかを説明していきましょう。


1.フレットとはなにか?

教則本などでも「5弦の3フレットを~」なんて文言を見たことがあると思います。

ではそのフレットとはそもそも何なのか?

ずばり、フレットとはギターの部品のことを言います。

ギターのネックに一定の間隔で銀色の棒が付いていますよね?

それがフレットと呼ばれる部品で、エレキギターを弾く上で非常に重要な役割を担っています。


2.フレットの役割

エレキギターに付いているフレットですが、これは金属製の棒の様なものがネックに埋め込まれている訳です。

弦を押さえた時に、このフレットに弦が当たり、弦を振動を変動させる事によって、音が変わります。

もちろん、ヴァイオリンなどの様にエレキギターと同じ弦楽器でありながらフレットの役割をした部品がない楽器もあります。

それどころかフレットレスのエレキギターもちゃんとあります。

そうなってくると自然と出てくる疑問としてはフレットが部品として必要なのか、と言う疑問だと思います。

結論としてはなくても問題はないものです。

なぜならフレットがなくても対応した位置で弦を押さえれば、弦の振動を変えて音の高さを変えられるからです。

ですが、仮に初心者の方がエレキギターを始めようとした場合、ネックに目印となるものが無かったらそれだけでとても難しそうな楽器に見えませんか?

黒鍵のないピアノを想像してみてください、これではどこがドか全く分かりませんよね。

フレットが視覚的な目印になることによってフレットレスの楽器よりも格段に難易度を下げてくれているのです。

とは言え、フレットレスのものも目印がないわけではないのですが、初心者の内はハッキリここからここまでがこの音、と区切られていた方が分かりやすいでしょう。

もちろん、上達してくればフレットレスでもフレットのあるものでも押さえる感覚にそう違いは出ません。

また、フレットには視覚的な目印としてだけでなく、単純に指で押さえるだけの時よりも輪郭のハッキリした音を出せる、と言う明確なメリットが存在します。

これはどういうことかと言うと、例えばフレットレスのエレキギターを弾いたとしましょう。

この場合、指で押さえた場所を起点として弦が振動する訳ですが、どうしても指がクッションの役割をして弦の振動を殺してしまいます。

それが悪い訳ではないのですが、どうしても輪郭がボヤけた音になってしまいます。

それに対してフレットがあるものは、弦を押さえた際に金属製のフレットが起点になります。

当然、金属製のフレットは硬いので、振動を抑えるクッションにはなりませんので、輪郭のクッキリとした音が鳴るのです。

エレキギターをピックで弾いた時と指で弾いた時の音の違いを比べてみると何となく違いが分かると思います。

そう言った細かい音質の違いなどもあり、フレットのあるものがポピュラー音楽において圧倒的多数です。

輪郭のハッキリした音質がポピュラー音楽に向いていた、と言うことなのでしょう。

これからエレキギターをしていく上で、初心者の方の中にはフレットレスに触れる機会もあると思います。

一度、どういうものかを弾いてみるのも上達のための糧になりますので、機会があればぜひ触ってみましょう。