ギターのチューニングと言えば、6弦から「EADGBE」というのが最もポピュラーな、いわゆる「レギュラーチューニング」ですが、ギターの弦はペグを巻いたり緩めたりするだけで、簡単に何音も変化させることが出来ます。

その性質を利用した「特殊なチューニング」の種類は、数多く存在しますので、いくつか紹介させて頂きます。


1.ドロップ系チューニング

まず特殊なチューニングと言えば「半音下げ」や「1音下げ」と言われるチューニングが挙げるのではないでしょうか?その名の通り、「全弦を半音(または1音)下げる」というチューニング方法です。

例えば半音下げている場合、普段の「E」のコードの押え方でギターを弾くと「E♭」の音が出る、といったチューニングです。これは狙いが様々ありますが、最も多いのは「歌のメロディーがE♭の場合」です。参考にしてみて下さい。

また、6弦だけをドロップ(下げる)した、「ドロップDチューニング」なども有名です。これは「456弦」が「DAD」の並びになるため、パワーコード(ルート音+オクターブ上+4度)の和音を、指一本あれば出せる、といったチューニングです。


2.オープン系チューニング

オープンチューニングとは、何も押さえずに弦を全部弾いてみると、コードになっているチューニングの種類です。

具体的には「DGDGBD」(オープンG)「EAEAC#E」(オープンA)「DADF#AD」(オープンD)などと、チューニングの時点でコードになっていますので、何も押さえずに鳴らすとコードを弾けるといったものです。

このオープンチューニングは、ブルース、中でも「スライドバー、ボトルネック」と言われるプレイスタイルで使われることが多いです。

また近年、アコギをパーカッシブに叩いて演奏する超絶ギタリストもいますが、オープンチューニングを使う場合も多々あります。


3.ギターのチューニングの種類

ギターにおいて、チューニングとは最も大事なものではありますが「正解」はありません。

確かに「440hz Aを中心にレギュラーチューニング」が一番正しいチューニングとされていますし、メーカー側もそれを基準にギターを作っていますが、言ってしまえば「弾きやすい」や「曲が成り立つ」の条件を満たしてしまえばどんな形でも正解になるのがギターです。

チューニングの種類を自ら発明もできるのが、ギターの良いところだと思いますので「自分だけの特殊なチューニング」を作り上げるのも面白いかも知れません。