エレキギターを始めたばかりの初心者の方や、始めたいと思っている方の中には速弾きに憧れている方も多いと思います。

近年の音楽では、俗に速弾きと呼ばれる演奏をしている楽曲が多いため、そう言った楽曲を弾きたくて始めた方もいるでしょう。

では、初心者の方に速弾きが可能なのかどうかと、速弾きのテクニックを紹介していきましょう。


1.初心者に速弾きは出来る?

結果から先に言ってしまうと、他に弦楽器の経験があると言う方でなければ、初心者の内に速弾きを習得するのはほぼ無理と言えます。

それは単純に、エレキギターに慣れていないからというだけではなく、音楽的な素養が全くないからです。

楽器経験者の方であれば音楽的な素養が体に染みついているので上達も早いと思いますが、そうでない方はまずそれを身に付ける必要があります。

速弾きで必要なのは左手と右手の総合的な技術力であり、それは一朝一夕で身に付くものではありません。

初心者の方で速弾きに憧れている方は、まずこの総合的な技術力を身に付けていく様にしましょう。

すぐに速弾きを弾くことは無理でも、続けていれば上達して必ず弾くことが出来る様になるので、諦めずに練習することが重要です。


2.速弾きで扱われるテクニック

初心者の方はまず練習と言いましたがどんなテクニックがあるのか、と言うのを知っておくだけでもモチベーションは変わると思います。

そこで、簡単にどんなテクニックがあるのかだけ説明しておきましょう。

代表的なものとしてよく挙げられるのはスウィープピッキングと呼ばれるテクニックです。

これは弦を跨いで連続で弾く奏法で、連続でダウン・ピッキング、またはアップ・ピッキングを行う事により非常に高速での演奏が可能です。

高速な演奏が可能な反面、運指やピッキングの正確さ、左右の手のシンクロの高さが必要なテクニックなため、難易度の高いテクニックです。

2本から3本の弦程度のものから5本の弦を跨がるものなど、スウィープに使用される弦の数は様々ですが、本数が増えるほど難しくなります。

他に代表的なものとしてはライトタッピングと言うテクニックがあります。

これは右手の指でハンマリング、プリングを行い通常左手だけでは届かない位置のタッピングを可能にしたテクニックです。

タッピングは左手のハンマリング、プリングの正確さが前提となるテクニックです。

このテクニックを行う場合、当然演奏中に行う訳ですので、ピックで弾いている状態から素早くタッピングの体勢に移る必要があります。

この他にもスキッピング、エコノミー・ピッキングなど速弾きを行う際に使用されるテクニックは様々あります。

ですが、速弾きに使用されるテクニックと言うのは、嚙み砕いていくと、基礎的なテクニックの発展形でしかありません。

ですので、速弾きで使用されるテクニックが出来るからと言って速弾きが出来ると言う事にはならないのです。

実を言えば速弾きと言うのはスウィープなどを使用するから速弾きなのではなく、高速で演奏するから速弾きと呼ばれているだけなのです。

速弾きでもダウンピッキングはしますし、ブリッジミュートを使ったりもします。

必要なのはテクニックではなく、総合的な技術力がと言うのはこういったところです。

速弾きを出来る様になるのに近道はありませんので、地道に練習を重ねていきましょう。